

研究結果要約を引用した全文:
治療開始前に自宅で血圧を再測定するべき―USPSTF勧告
提供元: HealthDay News 公開日:2015/10/29
高血圧では、降圧治療を開始する前に、家庭での血圧測定または自由行動下血圧測定(ABPM)で血圧値を再確認すべきだという勧告が示された。米国予防医療作業部会(USPSTF)による勧告で、「Annals of Internal Medicine」オンライン版に10月13日掲載。
血圧値には、ストレス、身体活動、カフェインやニコチン摂取など多くの因子が影響する可能性があり、診察室にいる緊張感から血圧が上昇する「白衣高血圧」の人もいる。
USPSTFが今回、非常に血圧が高くただちに治療を要する場合でない限り、治療開始前に高血圧の確定診断を行うことを勧めたのは、これらの因子により本当に高血圧かどうかの判断が困難になるためだ。
同部会によると、携帯用の機器で20分または30分ごとに12~48時間、血圧を自動測定するABPMが第一選択肢だが、これが使えない場合は自宅での血圧測定でもよい。機器は、指や手首でなく上腕で測定するもののほうが正確に測定できると考えられるが、カフがきちんと合うことが重要だという。
高血圧が続くと、心臓発作、脳卒中、腎疾患、心不全のリスクが上昇する危険がある。USPSTFのKirsten Bibbins-Domingo氏は、「ほとんどの場合、診察室で血圧値の上昇が確認されたら、治療開始前に診療室の外で再確認すべきということだ」と述べている。米国の成人男女では約3人に1人に高血圧がみられるが、診断・治療されていない人ははるかに多いと、別の専門家はコメントしている。
[2015年10月12日/HealthDayNews]Copyright (c) 2015
原著論文はこちら Siu AL. Ann Intern Med. 2015 Oct 13. [Epub ahead of print]